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初診日・特殊事例

結腸壊死(人工肛門)

人工物を体内に装着した場合には、障害年金の等級が確実に定められているケースがあります。人工肛門もその一つです。

事例 男性・37歳(申請時点)
申請:令和元年
結果:障害厚生年金3級(事後重症)

昔から便秘気味の体質であったが、平成20年のある時、何週間も排便がない状態が続き、腹部の張りや痛みや不快感などが我慢できなくなり、A病院を受診。入院して点滴や絶食により、1か月ほどかけてある程度は排便できたが、その後2年ほど同院に通院して下剤の処方などを受けていた。しかしまた平成24年に同じく何週間も排便できない期間があり同じ症状が起こり、B病院へ入院し、同じように処置を受ける。この際の処置は一段と激しく、点滴及び絶食に加え、医師に手技で便を掻き出してもらって強引に排出した。

その後は近隣のC病院へ定期的に通院していたが、平成29年にまたしても、今度は以前よりもひどい症状が起こり、総合病院のD病院を緊急受診。なぜここまでの状態になってしまっているのかわからないが結腸が壊死しており、大腸全摘出するしかないと医師から言われ、手術を行い、それ以降人工肛門となる。

当事務所による解決

ご依頼の一報を受けて、上記のようなお話をお聞きして、大腸がんなどのはっきりした原因のみならず、便秘とかのありふれた症状から、そういうようなことになることもあるのだなと驚きました。

また、人工肛門造設から2年ほど経過した時点でのご相談だったのですが、ご本人は人工肛門造設の際に入院していた時に看護師さんらと「自分の場合は何か受給できる可能性があるんだろうか?」「いやどうだろうわからないなぁ」などなど話には上がっていたそうですが、2年間ほどモヤモヤしながら逡巡されていたとのことでした。

状況にもよりますが、人工肛門造設した場合には、等級は基本的には3級にはなるということははっきりしていますから、あとはもらえるかどうかは手術後すぐにでもご相談していただいていればよかったのになぁと思います。

そういうことで、申請して、無事に3級の障害厚生年金は事後重症で受給できることになりました。

依頼者さんとしては、それだったら早くにしておけばよかったなぁと悔やんでおられました。遡及してもらえないかというご要望もありましたが、ただ、この場合だと状況的には障害認定日にはただの便秘症に過ぎませんから、それは難しいものがあります。

ですので、結論としては、やはり、受給の可能性があるのかもしれないと思われましたら、当事務所にお早めにご相談いただくことをお勧めします!

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