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眼・耳・肢体

脊髄梗塞

脊髄梗塞から生じた下肢障害についての申請事例です。

事例 男性・50歳(申請時点)
申請:平成29年
結果:障害基礎年金2級(事後重症)

平成26年に解離性大動脈瘤を発症。救急搬送された病院にてステント留置術を行って、一命は取り留めるが、後遺症として下肢障害が残る。急性の症状を脱した後は、リハビリ病院に5か月間入院し、リハビリを行う。リハビリプログラムが終わり退院するが、歩行障害は残存している。また同時期に障害者手帳も発行される。そこから2年ほど経過して障害年金という制度があることを知り申請を考え当事務所へご依頼。

当事務所による解決

当事務所にてご依頼を受けたのが平成28年12月で、実は29年2月には申請の準備は整っていたのですが、結局申請はあえて4月に行いました。これは、障害年金の都道府県別での審査が廃止され、東京にて一元審査が4月より行われる予定であったため、それを待ったという意味です。
3月までに行っていたならば、兵庫での審査となっていたと思われますが、様々なところで報道もされました通りですが、非常に兵庫の審査は厳しいというデータもあり、また28年度も体感レベルでも辛い審査が行われているなぁという認識でしたので、新年度まで待つ価値はあるだろうと当事務所では判断しました。2月に申請していても結果としては通っていたかもしれませんし、事後重症の場合その方が早くもらえるというメリットもありますけれども、ということをご依頼者様にも説明したうえで4月に申請したところ無事認定がなされました。

下肢の障害認定基準

  • 下肢障害はあり、非常に歩行やしゃがむ際などに苦労されている方なのですが、完全に全く自力で歩けないという方ではなく、診断書では下肢の全関節(股関節、膝関節、足関節)の筋力が半減と評価されていました。
    このような方はたくさんおられるのですが、しかし、実はこういう場合に何級となるのかというのは障害認定基準においてもはっきりとは記載がないところであり、困ることがあります。
    障害認定基準においては、「両下肢の機能に相当程度の障害を残す」場合には2級相当である旨の記載はありますが、例えば両下肢の3大関節中それぞれ1関節の他動可動域が1/2以下に制限されかつ筋力が半減する場合、をあくまで例示として挙げるのみであります。ですので、本件の場合のように、
    「だったら3大関節すべての筋力半減の場合はどうなるの?」
    ということが起こるわけです。これは認定基準の不備なのか、保険者側があえてそうやって曖昧にしているのか、という面もあると思いますが、ともかく個別の事情に即して当事務所では認定が得られやすい資料や説明の添付を心がけながら取り組んでおります。

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